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機関誌

2026年8月号バックナンバー

2026年8月1日更新

巻頭言

「2026 年度会長就任にあたって」

落合  誠

まずは,昨年度の協会活動に対し,皆様から賜りました多大なるご支援とご協力に関し,心より御礼申し上げます。

2026 年6 月の総会におきまして,(一社)日本非破壊検査協会の会長に再度選出いただき,引き続きその任を務めることとなりました。改めてその責任の重大さに身の引き締まる思いであり,会員ならびに関係各位のご期待に応えるべく,全力を尽くしてまいる所存でございます。本年度も変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

さて,非破壊検査を取り巻く環境は,近年大きな変革の時を迎えております。社会インフラの維持更新,製造業における品質保証の高度化,カーボンニュートラル実現に向けた新たな設備への対応,さらにはAIをはじめとするデジタル技術の進展に伴う新しい検査手法の登場など,我々に求められる技術は一層多様化・高度化しております。同時に,複雑化する社会課題に対応するためには,従来の枠組みにとらわれない柔軟な発想と,分野横断的な連携が不可欠であると認識しております。

このような認識のもと,本年度も引き続き
Smart and Sustainable NDT through strategic Synergy
の三つのS を基本方針として掲げ,協会活動のさらなる充実と発展に取り組んでまいります。先端技術の積極的な導入やデジタル化の推進を通じて検査技術の高度化を図るとともに,社会からの信頼に応え得る持続可能な技術基盤の確立に努めてまいります。また,産学官の連携に加え,国内外の関係機関との協働を一層深化させることで,新たな価値の創出を目指してまいります。

本年度における重要な取り組みの一つは,2027 年8月30日から9月3日に神戸で開催予定の「The International Conference on NDT for Next Generation 2027(通称:NDT Next 2027)」に向けた準備と考えています。本会議は,技術的議論を中心としつつも,学術的内容にとどまらず,具体的な応用事例の共有など,実務に資する幅広い情報交換の場とすることを目指します。また,国際標準や各国の認証制度,その背景にある認証や教育に関わる組織運営,さらには新分野における国際連携の取り組みなど,非破壊検査に関わるあらゆる側面のテーマを包括的に取り上げる構成を検討しております。本会議を通じて,非破壊検査分野の将来像を展望するとともに,我が国の技術力と知見を広く発信し,国際的な存在感の一層の向上に寄与してまいります。

もう一つの重要課題は,協会の持続的発展を支える基盤としての財務体質の健全化であります。総会でもご報告申し上げました通り,2025 年度は過去最大級の赤字決算となりました。コロナ禍の影響がなお消えない中,物価の高騰,円安,労働人口の減少にともなう認証者数,受講者数の減少といった社会的要因も重なり,現在当協会は厳しい経営環境に直面しております。こうした状況を踏まえ,事業構造の見直しや業務運営の効率化を着実に進め,安定的かつ透明性の高い運営体制の構築に取り組んでまいります。同時に,会員サービスの質の維持・向上との両立にも十分配慮してまいります。

さらに,人材育成および技術の継承につきましても,引き続き重要な柱として位置付けております。国際連携も視野に入れた教育・認証制度の充実,若手技術者の育成支援,支部活動のさらなる活性化を通じて,多様な人材が活躍できる環境を整備し,現場力の強化と技術水準の向上を図ってまいります。

非破壊検査は,社会の安全・安心を根底から支える基盤技術であり,その重要性は今後ますます高まるものと考えております。当協会といたしましては,時代の変化に的確に対応しつつ,新たな価値の創出に挑み続け,社会への貢献を果たしてまいる所存です。

本年度も,会員ならびに関係各位の皆様とともに歩みを進められますことを心強く存じます。今後とも一層のご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げ,就任のご挨拶とさせていただきます。

 

報告・展望(2025)

放射線による非破壊試験の活動報告と今後の展望

2025 年度放射線部門主査,東芝ユニファイドテクノロジーズ(株) 富澤 雅美

Review on Radiographic Testing
Chairman of Research & Technical Committee on Radiographic Testing in 2025
Toshiba Unified Technologies Corporation Masami TOMIZAWA

キーワード: 放射線,X 線,中性子,イメージング,デジタルラジオグラフィ,CT,深層学習,ロボティクス

 

はじめに
 放射線部門は,放射線を利用する非破壊検査を広く対象とし,放射線とその非破壊検査への利用に関する物理,検査の手法,放射線の線源と検出器などに関して,基礎的な事項の解説,最新技術の紹介,規格の制定・改正の状況と内容など多くの情報を機関誌の特集及び講演会などを通じて提供している。

2025 年度の活動として,機関誌74 巻5 号に特集を掲載し,その6 件の解説に別の1 件を加えて計7 件を2025 年度非破壊検査総合シンポジウムにて講演していただいた。そして,放射線部門ミニシンポジウム,秋季講演大会,第2 回放射線部門講演会,第15 回放射線による非破壊評価シンポジウムでの講演を実施した。いずれも対面形式での開催であった。

また,3 回の幹事会(’25 年10 月に対面にて,11 月と’26 年2月にそれぞれオンラインにて)を開催し,情報の収集と共有,要審議事項の審議,当協会に関する連絡事項の共有,部門活動に関する企画・進捗・実施状況の報告と共に検討などを行った。

以下に,2025 年度の放射線部門の活動を報告するとともに,機関誌の特集(解説),並びに上記5 件のシンポジウム,ミニシンポジウム,秋季講演大会,部門講演会での講演内容も参考に技術動向と展望を述べる。本稿にて使用する略語については,このページの下欄に示すので本文と合わせてご参照いただきたい。なお,2025 年度は学術組織改編が行われたが,放射線部門にあっては基幹8 部門の一つとして特段の変更はない。

 

超音波による非破壊試験の活動報告と今後の展望

2025 年度超音波部門主査,愛媛大学 中畑 和之

Review on Ultrasonic Testing
Chairman of Research & Technical Committee on Ultrasonic Testing in 2025
Ehime University Kazuyuki NAKAHATA

キーワード: 理論・基礎研究,AI・機械学習,センシング・波形処理,シミュレーション,フェーズドアレイUT 法,ガイド波,非接触UT 法,イメージング・画像解析,規格・認証・標準化,製品・事例,周辺技術

 

はじめに
 超音波試験(Ultrasonic Testing:UT)は,金属や複合材料等の品質管理をはじめ,社会基盤構造物,発電プラント,輸送機器,さらには食品検査に至るまで,広範な分野を支える基盤技術である。その根底には,音響物理学,材料力学,電子・計測工学,数値解析,信号処理といった多様な学問領域が存在する。近年,UTは人工知能(Artificial Intelligence:AI)や情報通信技術,ロボット工学と急速に融合しつつあり,NDE 4.0 の核心であるデジタルツインへの実装に向けた展開も進んでいる。こうした背景の下,2025 年度の研究開発では,AI・機械学習によるきず判定・評価,フェーズドアレイUT,ガイド波,非接触UT,各種シミュレーションなど,多彩な成果が報告された。また,プロセスモニタリングやモーションキャプチャ,3 次元形状計測といった周辺技術との接点も顕著になっており,UT は今や「総合工学」としての新たな局面を迎えていると言える。

一方で,AI やデジタル技術を現場で活用するためには,検査データの蓄積・共有,評価手法の妥当性確認,さらには規格・認証・標準化との整合が不可欠である。2025 年度は,UT を支える規格・認証・標準化に着目し,超音波探傷器・探触子の技術的変遷,ISO やNDIS の最新動向,国外における非破壊検査データフォーマットの整備状況などについて,機関誌の解説記事として取りまとめた。これは,規格や標準化を実務と研究開発の双方に関わる共通の課題として,改めて捉え直す契機とすることを意図したものである。

本稿では,2025 年度における当部門の学術活動を報告するとともに,各種活動で発表された論文や資料に基づき,UT に関する研究開発の最新動向を整理する。また,これらを踏まえ,超音波計測および非破壊評価技術の今後の展望について言及する。

 

磁粉・浸透・目視試験による非破壊試験の活動報告と今後の展望

2025 年度磁粉・浸透・目視部門主査,横浜国立大学 笠井 尚哉

Review on Magnetic Particle, Penetrant and Visual Testing
Chairman of Research & Technical Committee on Magnetic Particle, Penetrant and Visual Testing in 2025
Yokohama National University Naoya KASAI

キーワード:磁粉探傷試験,浸透探傷試験,目視試験

 

はじめに
 磁粉探傷試験,浸透探傷試験及び目視試験は表面欠陥の探傷に関わる試験として,化学,発電などのプラント設備,鉄鋼,自動車,航空,鉄道などの産業分野をはじめ,社会インフラのメンテナンスにおいても広く用いられている。

当部門は,電磁気応用部門,漏れ試験部門と表面に発生する欠陥を検出・評価するという共通テーマを有しており,表面3 部門として幹事会をはじめ,研究集会,シンポジウム等の学術活動を合同で行っている。

本報告では,2025 年度の表面3 部門が合同で行ったシンポジウム,研究集会,春季・秋季講演大会などの概要とその中から磁粉・浸透・目視部門に関する研究活動及び今後の展望について述べる。

 

電磁気応用による非破壊試験の活動報告と今後の展望

2025 年度電磁気応用部門主査,大分大学 後藤 雄治

Review on Electromagnetic Testing
Chairman of Research & Technical Committee on Electromagnetic Testing in 2025
Oita University Yuji GOTOH

キーワード:渦電流,漏洩磁束,表面探傷,材料評価,電磁界解析,逆問題解析

 

はじめに
 磁粉・浸透・目視部門および漏れ試験部門と電磁気応用部門は,相互に連携を図りながら「表面3 部門」として合同活動を展開し,研究集会やシンポジウムを共催してきた。これら3 部門は材料表面の欠陥探傷を主眼としており,各試験法における最新の知見や研究成果の活発な情報交換を目的としている。電磁気応用部門においては,渦電流探傷,漏洩磁束探傷,磁粉探傷といった電磁気現象を援用した非破壊検査法や材料評価に関する研究を主軸としている。電磁気学に基づく試験法は,高速・非接触での実施が可能という特長を有し,鉄鋼業をはじめ石油化学や発電プラントの保守点検において不可欠な技術となっている。従来,これらの手法はセンサを対象物に近接させ,表面近傍の欠陥を検出する形態が主流であった。しかし近年の電磁界解析,逆問題解析,および信号処理技術の高度化は目覚ましく,表面のみならず内部や裏面欠陥の検出,さらには遠隔からの計測可能性も示唆されており,その適用範囲は飛躍的な拡大期にある。本稿では,2025 年度の電磁気非破壊試験における重要報告を振り返るとともに,今後の展望について記述する。

 

漏れ試験による非破壊試験の活動報告と今後の展望

2025 年度漏れ試験部門主査,(株)東芝 渡邊 郁雄

Review on Leak Testing
Chairman of Research Technical Committee on Leak Testing in 2025
Toshiba Corporation Ikuo WATANABE

キーワード:漏れ試験,規格,リーク試験法,ヘリウム

 

はじめに
 漏れ試験は,様々な産業分野において,平板や配管,タンクなどの境界を通過する意図しない流体(気体または液体)の流れを検知するために活用されている。

産業の発展とともに漏れ試験のニーズは拡大し,様々な試験方法が開発された。現在,一般的に実施されている漏れ試験方法としては,発泡/液体漏れ試験,圧力変化漏れ試験,トレーサガス(サーチガス)漏れ試験の三つが主流であるが,その他にも超音波漏れ試験も活用されている。トレーサガスはヘリウムガスが一般的に利用されている。また,周囲に存在しないが存在したとしても極微量なフロン類や水素,アンモニアもトレーサガスとして使用される。試験環境は10−10 Pa の超高真空から大気圧以上まで広範囲に及び,検出対象となる漏れ量も10−3 Pa・m3/s から10−12 Pa・m3/sまで非常に幅が広い。

今や,様々な分野において漏れ試験は製品の品質や安全を担保するために必要不可欠となっており,産業界における試験技術者の技量を担保するため,ISO 9712 およびJIS Z 2305 に基づいた非破壊技術者の試験を行っている。

本稿では2025 年度の漏れ試験部門における活動実績と今後の展望について報告する。

 

応力・ひずみ解析の活動報告と今後の展望

2025 年度応力・ひずみ測定部門主査,埼玉大学 坂井 建宣

Review on Stress / Strain Measurement
Chairman of Research & Technical Committee on Stress / Strain Measurement in 2025
Saitama University Takenobu SAKAI

キーワード:応力・ひずみ測定,ひずみゲージ試験,材料評価,強度評価,実験力学,光学的計測,画像処理,信号処理,可視化,バイオメカニクス

 

はじめに
 コンピュータによるモデリング技術や有限要素法などのシミュレーション技術(CAE)が高度に発展した現代において,固体力学や構造設計の世界では,物理的な試験を行わずに仮想空間上で議論が行われるケースが増加している。しかしながら,機器や構造物の複雑化・微細化が極限まで進む中,境界条件の正確な設定が困難なケースや,シミュレーション結果の信頼性を実環境での実験によって検証し保証することの重要性が,現在改めて強く再認識されている。特に近年は,持続可能な社会やカーボンニュートラルの実現に向けた技術革新が急務となっており,自動車や航空宇宙分野における劇的な軽量化を目的とした炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの高分子基複合材料の適用が拡大している。加えて,積層造形(3D プリント)技術による複雑なラティス構造やメタマテリアルの社会実装も進んでいる。これらの先進材料は,従来の均質な金属材料とは全く異なる複雑で特異な変形・破壊挙動を示すため,理論計算のみに頼るのではなく,実際の試験・測定に基づく物理的な評価が不可欠である。また,少子高齢化社会を背景とした医療技術の高度化に伴い,細胞や生体組織,人工関節などを対象としたバイオメカニクス分野への展開も急速に進んでおり,応力・ひずみ測定が果たす役割と社会的ニーズはかつてないほど多様化している。

こうした背景のもと,応力・ひずみ測定部門は,機械や構造物を構成する金属やコンクリートから,高分子,セラミックス,生体材料に至るまで,多岐にわたる対象の基本物理量である応力とひずみの測定・評価手法を探求してきた。近年では,デジタル画像相関法(DIC)やデジタル体積相関法(DVC)に代表される画像・光学的計測手法や,X 線を用いた非破壊の内部ひずみ計測手法が飛躍的な進化を遂げている。さらに,AI(人工知能)や機械学習,データ駆動型手法をこれら最新の計測技術と融合させることで,単にひずみを測るだけでなく,得られた膨大なデータから構成方程式などの材料特性を逆解析により直接同定するといった,実験とシミュレーションの境界をシームレスにつなぐ次世代のパラダイムが形成されつつある。

本部門は,このように急速に進化する計測手法の開発と,それに基づく先進的な材料特性・強度評価の公知化を推進し,多様な専門性を持つ研究者や技術者が情報交換と相互研さんを行う場として活動している。本稿では,2025 年度における部門の諸活動の成果を総括するとともに,非破壊検査および応力・ひずみ測定に関する国内外の最新の研究動向を分析し,今後の展望について詳述する。

 

アコースティック・エミッションによる非破壊試験の活動報告と今後の展望

2025 年度アコースティック・エミッション部門主査,東北大学 森谷 祐一

Review on Acoustic Emission
Chairman of Research & Technical Committee on Acoustic Emission in 2025
Tohoku University Hirokazu MORIYA

キーワード:アコースティック・エミッション,講演会,国際シンポジウム,標準化

 

はじめに
 アコースティック・エミッション(AE)部門は,アコースティック・エミッション特別研究委員会を基盤として設立され,日本におけるAE 法の学術研究,技術開発,標準化および技術者育成を推進している。AE 法は材料や構造物の変形や破壊に伴って発生する弾性波を計測する非破壊評価手法であり,材料,機械,土木,資源,電気など多様な分野において利用されている。AE 法は高周波で微弱な信号を扱うため,計測技術,信号処理,材料評価,構造モニタリングなど多様な研究領域が交差する学際的な分野である。そのため本部門には,多様な専門分野の研究者・技術者が参加し,研究交流および技術普及活動を行っている。本稿では,2025 年度におけるAE 部門の主な活動について報告するとともに,今後の展望について述べる。

 

赤外線サーモグラフィによる非破壊試験の活動報告と今後の展望

2025 年度赤外線サーモグラフィ部門主査,新居浜工業高等専門学校 遠藤 英樹

Review on Infrared Thermographic Testing
Chairman of Research & Technical Committee on Infrared Thermographic Testing in 2025
National Institute of Technology, Niihama College Hideki ENDO

キーワード:赤外線サーモグラフィ,テラヘルツ波,検査ニーズ,教育,認証

 

はじめに
 赤外線サーモグラフィ部門は,赤外線サーモグラフィ試験の普及に貢献することを目的として,学術研究,技術開発,標準化,JIS Z 2305 およびISO 18436-7 の資格試験に関する活動を行っている。赤外線サーモグラフィ試験は,非接触かつ高速に面情報を取得可能な特徴を有していることから,当部門では様々な分野・専門性を有する会員が活動している。本稿では2025 年度の主な活動を紹介する。

 

製造工程検査の活動報告と今後の展望

2025 年度製造工程検査部門主査,徳島大学 浮田 浩行

Review on In-Process Inspection
Chairman of Research & Technical Committee on In-Process Inspection in 2025
Tokushima University Hiroyuki UKIDA

キーワード:画像処理技術,ViEW2025,DIA2026,画像データセット,機械学習

 

はじめに
 製造工程検査部門は,製造現場における画像処理技術を用いた検査手法の実用化を目指して活動を行っており,その始まりは,1980 年度から当協会で活動を開始した「005(非破壊検査画像処理)特別研究委員会」である。これ以降,45 年以上にわたり,産業界における非破壊検査・外観検査技術の発展を目指している。

当部門では,特に,広範囲にわたる最新の画像処理技術を当協会会員へ,リアルタイムかつ分かりやすく提供することを大きな役割の一つと考えており,そのための活動として,各種学会・研究委員会の枠を越えた連携・協力を行い,画像センシング・画像認識に関するシンポジウムやワークショップを年2 回共同企画として協賛している。この活動によって,製造工程における非破壊検査・外観検査および目視検査に関わるセンシングと画像処理・画像認識技術の情報提供を行い,技術者および研究者間の交流の場を設け,提供し続けている。

一方,2026 年度の学術組織の改編によって,部門の構成が刷新されたことに伴い,製造工程検査部門は,新たに設置された独立部門「情報通信・知能化部門」に移行することとなった。そのため,製造工程検査部門としての活動報告は,本稿が最後となる。そこで,本稿では,まず,2025 年度における部門活動の報告として,今年度に協賛・共同企画した2件のワークショップおよび製造工程検査部門主催として開催したシンポジウムについて紹介する。そして,情報通信・知能化部門に移行後の活動の概要や今後の展望について述べる。

 

保守検査の活動報告と今後の展望

2025 年度保守検査部門主査,明治大学 松尾 卓摩

Review on Maintenance Inspection
Chairman of Research & Technical Committee on Maintenance Inspection in 2025
Meiji University Takuma MATSUO

キーワード: プラント保全,スマート保安,CUI,AI,AE 法

 

はじめに
 保守検査部門は,産業プラントや社会インフラの構造信頼性を維持し向上させる技術を部門メンバー間で共有することを通じて,信頼性と経済性を両立した保守検査技術の探求と普及を活動目標としている。既存の検査技術の現場適用だけでなく,近年盛んに研究されているロボット,IoT,AI,ビッグデータ,DX 等を活用した新しい検査技術の情報も共有するために,保守検査ミニシンポジウムを開催している。

2025 年度は,7 月に明治大学グローバルホールにおいて第1 回保守検査ミニシンポジウムを開催し,11 月には倉敷市民会館において第2 回保守検査ミニシンポジウムを開催した。第2 回ミニシンポジウムでは,工場見学会も併せて企画し,保守検査技術の重要な適用先であるプラント設備の実際について理解を深める機会を設けた。いずれのシンポジウムにおいてもプラント現場や社会インフラにおける保守検査技術について活発な情報共有を行った。

また,機関誌74 巻10 号に保守検査部門の特集号を企画した。特集タイトルは「社会・産業インフラの保守検査技術Ⅱ」であり,航空機構造,クラッド鋼,機械学習,溶接継手の疲労損傷,高所CUI 検査など,社会・産業インフラの保守検査に関する5 件の解説記事を掲載した。

 

鉄筋コンクリート構造物の非破壊試験の活動報告と今後の展望

2025 年度鉄筋コンクリート構造物の非破壊試験部門主査,ものつくり大学 澤本 武博

Review on Non-Destructive Testing of Reinforced Concrete Structures
Chairman of Research & Technical Committee on Non-Destructive Testing of Reinforced Concrete in 2025
Institute of Technologists Takehiro SAWAMOTO

キーワード:活動報告,鉄筋コンクリート構造物,非破壊・微破壊試験,研究委員会,標準化,講習会

 

はじめに
 鉄筋コンクリート構造物の非破壊試験部門(以下,RC 部門)では,オンライン併用等により学術委員会,標準化委員会,教育委員会,編集委員会と関連し,各種研究委員会,各種NDIS 制定・改定・準備WG が活動を行っている。最近は感染拡大防止というよりは,オンラインの長所を生かした,オンラインを併用したハイブリッド型による方式を積極的に用いている。

 

新素材の非破壊評価の活動報告と今後の展望

2025 年度新素材に関する非破壊試験部門主査,(国研)産業技術総合研究所 遠山 暢之

Review on Non-Destructive Evaluation of New Materials
Chairman of Research & Technical Committee on Non-Destructive Evaluation of New Materials in 2025
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST) Nobuyuki TOYAMA

キーワード:新素材,非破壊計測

 

はじめに
 新素材に関する非破壊試験部門では,新素材の非破壊検査に関する研究・調査・普及を目的とした様々な活動を行っている。特に,「検査方法が確立していない新素材」に対する多種多様な非破壊検査技術および非破壊評価技術の産業応用に着目し,技術横断的な調査・議論を進めている。例えば,炭素繊維強化プラスチックをはじめとした複合材料,3D プリント材などに関連する非破壊計測技術を切り口に,他の団体や研究会との連携も積極的に推進している。2025 年度は,6 月に非破壊検査総合シンポジウムで「接合部の健全性評価に向けた非破壊検査技術の開発動向」のセッションを開催し,7 月には「社会インフラ維持管理のための最新の非破壊計測技術」と題した特集号を刊行し,3 月には当部門最後の公式行事となる「安全・安心な社会を築く先進材料・非破壊計測技術シンポジウム」を開催した。また,以下にこれらの活動の概要をまとめる。

 

cosα法方式によるX 線残留応力測定技術研究会の活動終了報告と今後の展望

2025 年度cosα 法方式によるX 線残留応力測定技術研究会主査,群馬工業高等専門学校 黒瀬 雅詞

Review on X‑ray Residual Stress Measurement Using the cosα Method
Chairman of Ad Hoc Research & Technical Group on X‑ray Residual Stress Measurement Using the cos α Method in 2025
National Institute of Technology (KOSEN), Gunma College Masashi KUROSE

キーワード: X 線,残留応力,cosα法,2 次元検出器,3 軸応力場,INTPIX4NA,応力円,ひずみ円,硬さ測定,NDIS,SOI 検出器,AI,素形材プロセス

 

はじめに
 cosα 法方式によるX 線残留応力測定技術研究会(以下,本研究会)は,イメージングプレートや半導体を用いた2 次元検出器による回折環計測と,新測定データ解析理論を融合した新しいX線応力測定技術cosα 法について,調査・研究と情報交換を行うことを目的として活動を行った(活動期間:2024 年4 月〜2026年3 月)。cosα 法は従来の世界標準技術に比べて測定時間を約1/10,装置重量・大きさも約1/10 にでき,現場測定での実用性から,日本発のX 線応力測定技術として,産業界・学術界から大きな期待が寄せられている。

本研究会は前身である「cosα 法及び二次元検出器によるX 線応力測定法研究会」の成果(フェライト系鋼を対象としたNDIS 素案)を継承しつつ,工業的に重要な鋼・ステンレス鋼を中心に,実用性向上と産業応用の促進を主目的として活動を継続している。

2024 年度は総合シンポジウムと秋季講演大会のOS をそれぞれ開催,2 回の研究セミナーと1 回の研究会を開催し,2025 年度も同数の取り組みを行った。2025 年度末には研究会の会員数は129名(会員27 名,非会員102 名)となっている。

2026 年度は「2 次元検出器を用いた材料実用化研究会」を新たに立ち上げ,活動を行っていく予定である。

 

報告

学術委員会活動報告

2025 年度学術委員会委員長 望月 正人

Report of Academic Affairs Committee
Chairman of Academic Affairs Committee in 2025
The University of Osaka Masahito MOCHIZUKI

キーワード:学術活動,非破壊検査,表彰制度,研究助成,研究奨励金,学術組織改編

 

はじめに
 学術委員会は,協会の学術活動全般を統括する組織として,関連する3 名の理事と技術開発センター長,12 の部門及び1 つの研究会の主査から構成されている。2025 年度の学術委員会の構成は,表1 のとおりであった。

2025 年度は,学術委員会を7 月,12 月,2 月の計3 回開催した。以下に2025 年度の学術活動の全般について報告するが,各部門における学術活動の詳細については,それぞれの部門の報告・展望を,また国際学術活動については,国際学術委員会の活動報告をご覧いただきたい。

 

標準化委員会活動報告

2025 年度標準化委員会委員長,東京科学大学 水谷 義弘

Report of Standardization Committee
Chairman of Standardization Committee in 2025
Institute of Science Tokyo Yoshihiro MIZUTANI

キーワード: NDIS,JIS,ISO

 

はじめに
 標準化委員会では,以下に示す11 の専門別委員会を設置し,当協会のISO 委員会(委員長:大岡紀一)と連携しながら,①日本非破壊検査協会規格(NDIS)の審議,承認および維持管理,②日本産業標準調査会が行う日本産業規格(JIS)の審議および承認への協力,③関連する規格の調査,収集および会員への情報伝達を主に行っている。2025 年度は,副委員長を前委員長の釜田委員にお願いしていた。また,本委員会の担当理事は釜田理事と私であった。
(1)放射線専門別委員会(釜田敏光)
(2)超音波専門別委員会(松原重行)
(3)磁粉専門別委員会(一本哲男)
(4)浸透専門別委員会(田中 亮)
(5)渦電流・漏洩磁束専門別委員会(遊佐訓孝)
(6)目視専門別委員会(小林幸一)
(7)漏れ専門別委員会(中島豊昭)
(8)赤外線サーモグラフィ専門別委員会(和泉遊以)
(9)ひずみ試験専門別委員会(足立忠晴)
(10)アコースティック・エミッション専門別委員会(水谷義弘)
(11)鉄筋コンクリート構造物専門別委員会(渡辺 健)
*( )内の氏名は各専門別委員会の委員長

 

ISO 委員会活動報告

2025 年度ISO 委員会委員長,(一社)日本非破壊検査協会 顧問 大岡 紀一

Report of ISO Committee
Chairman of ISO Committee in 2025
The Japanese Society for Non-Destructive Inspection Norikazu OOKA

キーワード: ISO/TC 135,CEN/TC 138,ISO/TC 135/SC 7,ISO 9712,ISO規格,資格及び認証

 

概要
 (一社)日本非破壊検査協会(以下JSNDI という)のISO 委員会は,ISO/TC 135(非破壊試験)に関する国内審議団体として,国際標準化機構(ISO)規格に関する開発,定期見直しなどの事項を検討,審議及び投票のための集約,さらには,ISO/TC 44(溶接),ISO/TC 17(鋼)などの国内審議団体との連携を図り,関連するISO 規格の対応における情報交換などの活動を前年度に引き続き実施した。

ISO/TC 135 総会及び各SC 会議は,2024 年度は韓国開催のWCNDT(世界非破壊試験コンファレンス)に併設して2024 年6月1 日~ 6 月3 日までの3 日間韓国のインチョンで開催されたが,2025 年度は,北米,カナダのナイアガラフォールで2025 年6 月9 日~ 6 月12 日までの4 日間開催され,会議はハイブリッド(対面会議を主体にWeb 参加も可とする)形式で行われた。ISO/TC135 幹事国として緒方隆昌ISO/TC 135 Committee Chair(以下国際議長という),大岡昌平ISO/TC 135 Committee Manager(以下国際幹事という)が各国との時差を調整の上,ISO/TC 135 総会及び関連SC を実施した。なお,日本とカナダとの時差は13 時間であり,JISC(日本産業調査会)としては,現地は最小限の出席者とし,国内ISO 委員会の各SC の関係者は,初めての試みであるが,JSNDI 事務所からの参加とした。

ISO/TC 135 総会には,ISO/TC 135 幹事国として緒方国際議長,大岡(昌)国際幹事(SC 6 の国際幹事も兼任)及びSC 6 の阪上国際議長が出席した。SC として,SC 2(PT)担当八木委員(SC7 のWG 委員でもあることから)及びISO 担当の久保事務局が出席した。

なお,人材育成及びできるだけ多くの委員にISO/TC 135 及び各SC の会議状況を知っていただくことに配慮して,今回初めての試みとして,大岡紀一JSNDI ISO 委員会委員長が日本代表として,JSNDI の事務局からWeb により出席した。

また,国内ISO 委員会の各SC における出席可能な委員に対して,担当SC の前後のSC への参加もお願いし,SC 2(MT)担当の堀委員,SC 3 担当の横野委員,SC 4 担当の鈴間委員,SC 5 担当の釜田委員,SC 6 担当の新井委員,SC 7 担当の井上委員,SC 8 担当の小笠原委員,SC 9 担当の中村委員が出席した。

一方,国内におけるISO 委員会については,2025 年度第1 回ISO 委員会(本委員会)を2026 年3 月24 日(火)に開催し, 非破壊試験・検査における種々の関連情報を共有する目的で,各種団体会員の出席をいただき,情報交換をも実施した。

分科会については,北米,カナダのナイアガラフォールでの会議のまとめの報告会として,2025 年度第1 回ISO 委員会(分科会)を2025 年7 月23 日(水)に,2025 年度第2 回ISO 委員会(分科会)を2026 年3 月17 日(火)に開催した。

なお,ISO/TC 135 総会及び各SC 会議の北米,カナダのナイアガラフォールでの開催に先立ち,各SC における審議案件の確認と必要に応じた検討のため,2025 年5 月21 日(水)にSC 2 を,2025 年6 月5 日(木)にSC 7 及びSC 8 を開催した。なお,それ以外のSC については,全体の最終打合せとして2025 年6 月2 日(月)に実施した。

 

国際学術委員会活動報告

2025 年度国際学術委員会委員長,長岡技術科学大学 井原 郁夫

Report of International Committee
Chairman of International Committee in 2025
Nagaoka University of Technology Ikuo IHARA

キーワード: 非破壊検査,ICNDT,APCNDT,ASNT,BINDT,KSNT,TWI,RCNDE, APCNDT,NDT NEXT,国際会議

 

はじめに
 国際学術委員会では,諸外国の非破壊試験に関する幅広い多様な情報の収集,交換,共有及びその国内への普及や広報を通じて,関連技術者,研究者などの相互理解と交流を促進することにより,JSNDI ミッションステートメントの実現に資することを目的に,当協会のグローバルな学術活動を推進している。2025 年度においても,新たな企画や取り組みを交えた国内外での様々な国際連携活動を精力的に展開した。国際非破壊試験委員会(International Committee for Non-Destructive Testing(ICNDT))及びアジア・太平洋非破壊試験連盟(Asia-Pacific Federation for Non-Destructive Testing(APFNDT))の活動をはじめとする国際的活動は,学術のみに留まらず,認証,教育,標準化などが互いに密接に関連していることから,運営委員会の下に国際対応WG を設け総合的な判断を行っている。本稿では,本号における掲載区分の関係上,国際学術委員会活動以外も含む国際活動全般を対象として記載した。

 

教育委員会活動報告

2025 年度教育委員会委員長,非破壊検査(株) 篠田 邦彦

Report of Education Committee
Chairman of Education Committee in 2025
Non-Destructive Inspection Co., Ltd. Kunihiko SHINODA

キーワード:訓練,講習会,JIS Z 2305

 

はじめに
 教育委員会(以下,「当委員会」という)は,非破壊検査に従事する技術者の技量向上を目的として,各種教育・訓練の計画と実施,関係書籍の編集などを行っている。また,JIS Z 2305「非破壊試験技術者の資格および認証」の改正に伴う訓練カリキュラムの見直しなどの対応をこれまでに推進してきた。

本稿では,2025 年度における当委員会の主な活動実績について述べる。

 

認証運営委員会活動報告

2025 年度認証運営委員会委員長,東京科学大学 井上 裕嗣

Report of Certification Steering Committee
Chairman of Certification Steering Committee in 2025
Institute of Science Tokyo Hirotsugu INOUE

キーワード:非破壊試験,技術者認証,ISO 9712,JIS Z 2305,NDIS 0602,NDIS 0603,ISO 18436-7,NAS 410

 

はじめに
 日本非破壊検査協会の認証事業は,JIS Z 2305 に基づく非破壊試験技術者の認証を中心に実施されており,2003 年にこの認証制度を立ち上げて以来20 年以上が経過している。この間,特に2013 年のJIS Z 2305 改正に伴っていくつかの大きな点で制度を変更するとともに,2019 年春期からは別途NDIS 0604(赤外線サーモグラフィ試験)とNDIS 0605(漏れ試験)に基づいて実施していた認証をJIS Z2305 に統合してきた。2025 年秋期からは赤外線サーモグラフィ試験(TT)のレベル3 の新規試験を開始したことによって,放射線透過試験(RT),超音波探傷試験(UT),磁気探傷試験(MT),浸透探傷試験(PT),渦電流探傷試験(ET),ひずみゲージ試験(ST),TT,漏れ試験(LT)の八つのNDT 方法のすべてのレベルの認証を実施している。

当協会では,このJIS Z 2305 に基づく認証を含めて,次のそれぞれの規格に基づく技術者認証を実施している。

  JIS Z 2305 「非破壊試験技術者の資格及び認証」
  NDIS 0602 「非破壊検査総合管理技術者の認証」
  NDIS 0603 「超音波探傷試験システムの性能実証における技術者の資格及び認証」
  ISO 18436-7 「 Condition monitoring and diagnostics of machines
  – Requirements for qualification and assessment of personnel – Part 7: Thermography」

また,NAS 410「NAS Certification and qualification of nondestructive test personnel」に基づく認証制度における資格試験機関として,資格試験を実施して適格性証明書を発行している。

JIS Z 2305 に基づく認証は「認証運営委員会」で運営している。また,NDIS 0602 に基づく認証は「非破壊検査総合管理技術者認証委員会」,NDIS 0603 に基づく認証は「PD 認証運営委員会」,ISO 18436-7 に基づく認証は「CM 技術者認証運営委員会」でそれぞれ運営している。さらに,「国際認証委員会」の協力の下で,諸外国との認証資格の相互承認を実施している。

本稿では,JIS Z 2305 に基づく認証を中心に,関連する認証及びその他の認証関連事項を報告する。

 

出版委員会活動報告

2025 年度出版委員会委員長,(一財)発電設備技術検査協会 古川  敬

Report of Publication Committee
Chairman of Publication Committee in 2025
Japan Power Engineering and Inspection Corporation Takashi FURUKAWA

キーワード:出版,テキスト,問題集,参考書,規格,ゲージ

 

はじめに
 出版委員会は,非破壊検査技術の教育・普及に関する出版物の企画,編集,制作及び頒布を行うことによって,非破壊検査技術水準の向上を図ることを目的として設置された委員会であり,その活動は教育委員会の活動と密接に関係している。そのため,その構成員は,各部門の関係者とともに教育委員会からの派遣委員,理事等で構成されている。図1 に,出版活動の典型的な例を示す。2025 年度は委員会を3 回開催した。

 

試験片委員会活動報告

2025 年度試験片委員会委員長,TD&UD 事務所 高田  一

Report of Reference Block Committee
Chairman of Reference Block Committee in 2025
TD&UD Office Hajime TAKADA

キーワード:標準試験片,対比試験片,分類用ゲージ,トレーサビリティ,品質証明

 

はじめに
 当協会では非破壊検査技術の普及及び技術水準の向上に努める活動の一環として,非破壊試験の実施に必要な標準試験片,対比試験片及びゲージを販売している。非破壊試験において,標準試験片,対比試験片及びゲージは,試験装置の設定及び性能確認,試験結果の定量化,試験方法の標準化及び試験結果への影響因子の評価などの重要な業務に用いられる。以下,標準試験片及び対比試験片をまとめて頒布試験片または試験片類と称する。

試験片類及びゲージの販売先は主に国内であり,2025 年度の販売数は,放射線透過試験用ゲージ(以下,放射線ゲージ)が992 枚,超音波関連試験片(以下,超音波試験片)410 体,磁粉探傷試験用標準試験片(以下,磁粉試験片)1697 枚などとなっており,販売総額は約6.3 千万円であった。販売数では,昨年度と比較して,放射線ゲージは4%の増加,磁粉試験片は13%の減少となり,超音波試験片も7%の減少であった。この結果,販売総額は3%の減少となり,3 年連続して少しずつ減少している。

試験片類及びゲージの年間販売数は,10 年以上前は,放射線ゲージが1700 枚前後,超音波試験片が600 体前後,磁粉試験片が3000 枚前後の数量で推移してきた。どの製品についても,販売数量は大きく落ち込んできているため,原因の究明及び対策が必要になっている。

しかし,減少傾向であるとはいえ,これだけの数のゲージ及び試験片類を頒布しているのは,国内の非破壊試験業務に当協会の頒布ゲージ・試験片が必要であり,かつ,定着していることの現れであろう。

当委員会の活動の流れや経緯については,過去の報告16)- 27)も参照いただくとして,今回はこの一年の活動の進展状況について紹介する。

 

広報活動委員会活動報告

2025 年度広報活動委員会 委員長,新居浜工業高等専門学校 遠藤 英樹

Report of Public Relations Committee
Chairman of Public Relations Committee in 2025
National Institute of Technology, Niihama College Hideki ENDO

キーワード: 広報,ホームページ,セミナー,展示会,SNS

 

はじめに
 広報活動委員会では,関連委員会と連携し,当協会や非破壊検査の知名度向上を目的とした各種広報活動や会員に向けた情報発信サービスを行っている。当委員会の2025 年度の主な取り組み事項を以下に示す。

・展示会への参加と出展内容の検討
・取材協力等の各種メディア対応
・会員サービス向上のためのホームページ改善
・一般の人々(特に若年者層)に向けた広報活動

以下に,2025 年度の主な活動実績について報告する。

 

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