Recent Progress in Nondestructive Test and Inspection Methods of
Reinforced Concrete Constructions
Yoshio KASAI Emeritus Professor of Nihon University
キーワード コンクリート構造物非破壊検査シンポジウムVol.1〜2,RCの非破壊検査,
研究の展望,試験法の分類
1. はじめに
コンクリート構造物の非破壊検査について,NDI・RC構造物の非破壊検査特別研究委員会は2003年7月,第1回シンポジウム「コンクリート構造物の 非破壊検査への期待」を開催した。2006年8月第2回シンポジウムを開催した。このシンポジウムは,審査論文のほかに審査を望まないものでも資料として 報告することができるようになっている。論文数は第1回論文集(Vol.1)に64題,第2回論文集(Vol.2)に92題集録され,わが国のコンクリー ト構造物の非破壊
検査に関する試験研究の先端を行くものであると考えて
いる。
この様な状況のもと,この3年間の進展について要点を整理し,これからのコンクリートの非破壊試験・検査の方向,期待などについて述べる。
ここでは,対象を次の6項目に大別して,シンポジウムの論文集Vol.1,Vol.2における発表題目の数,変化などに関する一覧表を示し,次に(1)〜(6)の項目について要点を述べる。
(1)強度推定試験
(2)調合(配合)推定試験
(3)中性化深さ・透気性・吸水性・含水率試験
(4)ひび割れ深さ・表層の劣化・内部欠陥の検出・損傷探
知など
(5)鉄筋の探知・腐食探知・塩化物量試験
(6)構造物の調査