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機関誌

2007年度バックナンバー1月医用診断技術の動向その1

2007年1月1日更新

医用診断技術の動向 その1

フラットパネルセンサを用いたフィルムレス診断技術の進歩とその開発の方向   西木 雅行 東芝メディカルシステムズ(株)X線開発部

Progress in Film-Less Diagnosis and Its Future Using a Flat Panel Sensor
Masayuki NISHIKI Toshiba Medical Systems Corporation

キーワード フラットパネルディテクタ,フィルムレス,デジタル画像

1. はじめに
 フラットパネルセンサ,あるいはフラットパネルディテクタ(Flat Panel Detector,以下FPDと記す)とは,半導体の能動スイッチを内蔵する平面状のX線検出器を指す。従来からX線撮影用に使われてきた増感紙―フィル ム系(以下フィルム系と記す)やCR(Computed Radiography)もフラットな検出器であるが,特に曲面状の入力面を有するX線I.I.(Image Intensifier:以下I.I.)との対比で,フラットという語が使われている。
 従来フィルム系やCRで占められていた静止画撮影領域(胸部や骨等)に,FPDが登場したのは1990年代の後半であった。まず,従来システムを越える FPDの画質に注目が集まり,次にはFPD導入によって実現する病院内の業務革新が注目された。価格的な問題から,一挙に導入は進まなかったが,画質・業 務両面に渡る優位性によって,現在も一定スピードで普及が進んでいる。
 静止画用FPDから遅れること数年にして,動画領域にもFPD導入が始まった。動画領域には,従来からI.I.-TV系が使われてきた。FPDをこの領 域に導入するにあたっては,低ノイズ化が最大の課題であったが,最近これが可能になったことから,一挙に導入が進んでいる状況である。
 本稿では,主に静止画領域に重点を置いて,FPD導入によって可能になった,フィルムレス診断の進歩とその開発の方向について述べる。

 

 

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