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機関誌

2007年度バックナンバー解説2月

2007年2月1日更新

解説

「コンクリート構造物への非破壊検査の展開」  特別講演(2)─ 橋梁の自動非破壊検査 ─ 金田 尚志 東京大学生産技術研究所 都市基盤安全工学国際研究センター

 

“Symposium on Prospects of Nondestructive Testing Method for Concrete Structure” Special Lecture (2) ─Automated Nondestructive Testing of Bridges─
Hisashi KANADA International Center for Urban Safety Engineering, Institute of Industrial Science, The University of Tokyo

キーワード 超音波,インパクトエコー,レーダー,三次元イメージ


1. Dr. Herbert WIGGENHAUSER氏の紹介
 シンポジウムの特別講演の講演者の二人目として,ドイツ連邦材料研究試験所(BAM, Federal Institute for Material and Testing)のDr. Herbert WIGGENHAUSER氏に「Automated Non-Destructive Testing of Bridges」というテーマでご講演をいただいた。講演は英語で行われたが,東京大学生産技術研究所の魚本健人教授が通訳をされ,わかり易く解説してい ただいた。
 Dr. Herbert WIGGENHAUSER氏はベルリン工科大学を卒業された後,フリッツ・ハーバー研究所で物理学の博士号を取得されました。その後2年間,カナダのトロ ント大学に留学され,現在はBAMで建設分野の非破壊検査部門の部門長・教授として活躍されております。

2. 建設分野における非破壊検査
 非破壊検査は,これまで材料の分野で研究が行われてきました。医療分野や原子力発電所,航空機では,主として品質検査が目的で非破壊検査が用いられてい ます。しかし,建設の分野では,生産工程の品質管理の一部に取り入れられているものの,基準や定量的評価の規格なども特に定められていないのが現状です。
 建設分野においては,非破壊検査は,ほとんどの場合が何か問題が生じた際のトラブルシューティングに適用されています。他の分野で開発された非破壊検査 手法を建設分野に適用すれば,おおよそではありますが,どのような問題が生じているかがわかります。
 建設の分野では以下の三つの目的で使用されます。
(1) 実際の現場での使用
(2)構造物に埋め込む(モニタリング)
(3) 構造物内部の健全性の評価
 三番目の構造物内部の健全性の評価はなかなか難しいですが,ポステン式PC橋の内部の状態を検査するなどは,三番目に分類されます。BAMでは,主に一 番目の実際の現場での使用に関して,新しい技術の開発を行っています。建設分野で用いられる非破壊検査手法を分類すると表1のようになります。
  PC橋のシース管の充填状況,シース管の位置,PC鋼材の破断位置の検出,RC構造物の鉄筋,浮き・はく離,ジャンカの検出方法について説明いたします。
 実構造物の検査が重要ですが,DIN 1076では,目視検査を主体とし,何か変状があった場合には,非破壊検査や微破壊検査が行われます。早期に問題が発見できれば,メンテナンスのコストを 低減することができますが,社会基盤構造物の場合は,実際に検査する箇所に接近することが大変なことが多いです。
 非破壊検査は,品質保証のために用いられることが多いです。ドイツでは,トンネルの二次ライニングのコンクリート打設において,その厚さを測定すること が法律で定められています。実際に,規定の位置でコンクリート厚さが基準値以上であるかをインパクトエコー等を利用して調査します。これにより,剥落等の 事故を未然に防ぐことができます。

 

 

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