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機関誌

2005年度バックナンバー巻頭言2月

2005年2月1日更新

巻頭言

「AEセンサの新しい展開」刊行にあたって

 アコースティック・エミッション(AE)技術は,地震計測技術と同様に固体内で生ずる破壊や塑性変形に際して発生する弾性波を検出し,発生場所や破壊規模 などを瞬時に評価できる検査手法である。非破壊検査技術としては,稼働中の機械や構造物などの健全性を比較的少数のセンサで広い領域をモニターできる数少 ない検査手法の一つとして位置づけられている。AE技術の応用範囲は金属,複合材料,コンクリートなどの構造材料の破壊評価のみならず生体や地盤の評価な どにも適用されるなど幅広くその期待は大きい。その反面,発電所,化学プラント,橋梁,運搬車両など安全が最重要視される構造物の検査診断技術としては, 超音波探傷検査やX線探傷検査に比べ信頼性に劣るとされ,確固たる地位を築いていないのが現状である。
 AEセンサは小型で検出感度に優れ取り扱いが容易な共振特性を利用した圧電セラミックスが最も多く使用されている。圧電AEセンサは高感度がゆえに電気 的ノイズに影響されやすく,検出波形は変位,速度,加速度の変化が重畳された結果でありそれらを区別するためにはかなり複雑な信号処理が必要となるなどの 欠点がある。その結果,雑音との区別が難しい,損傷規模評価の定量性に乏しい,計測装置が高価で信号処理が複雑であると評価される場合もある。さらに圧電 セラミックスはキューリ温度の関係で高温環境下での測定が難しいなどの課題もある。
 そこで今回はこれらの課題を克服する新しい取り組みを行っている専門家の方々に解説をお願いした。一つは,信号処理が複雑化する流れにあるAE技術に対 し,通信機能を有する簡略化したAE信号処理デバイスに超小型センサを組み込み従来品の20分の1程度の安価なスマートAEセンサ装置を開発し,鉄筋コン クリート構造物へのヘルスモニタリングへの適用を試みている内容である。
 他の三件は,圧電セラミックス以外のセンサを開発しAEを測定する試みである。その一つは,高温環境下における微視割れ等の発生による媒体の表面振動を 光のドップラー効果を利用して干渉光の周波数シフトとして検出するレーザーAE法である。ここでは,高温環境下で表面変化を非接触で検出するというこれま でにない新しいAEセンシング技術について解説されている。他の二つは電気的ノイズの影響を受けにくい光ファイバをAEセンサとして使用したことが新しい 発想である。その一つは,位置標定結果及ぼす光ファイバの接着長さ,指向性,波長等の影響についてヘルスモニタリングへの適用の観点から研究している内容 が解説されている。もう一つは,スマート構造体の健全性センサとして利用が期待されるFBR(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)光ファイバーセンサの 特徴およびAEセンサとの比較などについて解説されている。
 本特集号が,AE技術の普及,定量化および新たな応用分野への展開につながれば幸いである。

* 特集号編集担当 小幡 義彦

 

解説 AEセンサの新しい展開

構造物のヘルスモニタリングのためのスマートAEセンサ
    池ケ谷 靖/柳瀬 高仁 (株)ジャスト  

Health Monitoring of Building Structures using Smart AE Sensor
Sei IKEGAYA and Takahito YANASE Japan Ultra-Sonic Testing Co.,Ltd.

キーワード ヘルスモニタリング,アコースティックエミッション,スマートセンサ,構造物,損傷検出



1. はじめに
 構造物のヘルスモニタリングという言葉を初めて聞いたのは新しい構造物を作り続けていたバブルのころで,あまりピンとこなかった。
 バブルまではスクラップアンドビルドの時代で,新築構造物で各種の検査が行われており,その中で非破壊試験は大きな役割を果たしていた。しかし,既存の建物については調査や検査が行われることが少なかった。
 それが,バブルの終焉とともに,新しい構造物を建てる流れから今ある構造物を長く使い続けるという流れに変わり,構造物のヘルスモニタリングが重要ということを認識するようになった。
 それと対応するように,既存建物の耐震調査・劣化調査が行われるようになり,阪神淡路大震災以降は耐震調査が数多くの建物で行われるようになった。
 このような,構造物の耐震調査・劣化調査(保守検査)は,ある意味では構造物のヘルスモニタリングと言えるが,ここでは構造物の状況を常時監視することをヘルスモニタリングと位置付け,それを実現するシステムであるスマートAEセンサについて報告する。

 

 

金属の腐食と防食 −さび方は環境で異なる−金属の腐食と防食 −さび方は環境で異なる
   田尻 勝紀  田尻技術事務所

Corrosion and Protection of Metal
Yoshinori TAJIRI TAJIRIユs office
キーワード 腐食,応力腐食割れ,ステンレス鋼,めっき,配管,非破壊検査



1. はしがき
 建造中の高層ビルの鉄骨を見ると力強さと頼もしさを感じ,何時までも劣化せずにその威容を保ち続けるような気さえするが,真相は如何?
 鉄は人造物で天然には鉄鉱石として存在し,その状態が化学的に安定な姿である。金や白金などの貴金属を除き,鉄をはじめ,アルミニウム,銅などの実用金属は常に条件が揃えばより安定な化合物に変化しようとしている。
 この反応を“さびる”,“腐食する”という。
 金属材料が環境物質と化学的または電気化学的に反応することを腐食といい,特に鉄鋼の場合は慣習として “さびる”また,その生成物を“錆(さび)”という。
 腐食は金属の種類と置かれた環境条件との組み合わせにより,様々な様態が出現する。
 腐食環境は大気,淡水,海水,土壌,人為環境に大別され,さらに金属材料によって各々の腐食の様態が異なる。

 

 

マッハ・ツェンダ干渉計型光ファイバAEセンサの特性]
    結城 宏信  電気通信大学


Characteristics of Mach-Zehnder Interferometer Type Optical Fiber AE Sensor
Hironobu YUKI The University of Electro-Communications
キーワード アコースティック・エミッション,光ファイバセンサ,マッハ・ツェンダ干渉計,ヘルスモニタリング,波長,指向性,位置標定



 1. はじめに
 アコースティック・エミッション(AE)法はき裂の発生や成長をリアルタイムに検出し,その位置や大きさを同定することができるため,機械や構造物のヘ ルスモニタリングに大きな威力を発揮する手法である。ヘルスモニタリングが実施形態において従来の非破壊検査と大きく異なる点は,検査対象を使用しながら 長期間にわたり計測を続けることである。そのため,ヘルスモニタリングに使用するセンサは腐食などの経年劣化が小さい,電磁気的なノイズの影響を受けにく い,短絡による火花発生の恐れがないなどの性質をもっていることが望まれる。光ファイバは一般にガラスと樹脂から作られており,また,これを用いたセンサ は物理量の検出や信号の伝送に電気が関係してこない。したがって,光ファイバセンサは前述の要求に対して本質的に優れた性質をもっており,ヘルスモニタリ ングに適したものと考えられている。
 AE計測では微弱な信号を扱うことが多いため,ヘルスモニタリングへの適用の有無にかかわらずノイズが小さい計測系への期待は大きい。また,解析の内容 によっては検出物理量が明確なセンサが必要になることがある。これらの理由から,これまでにAE計測のための種々の原理の光ファイバセンサが提案されてい る1)−9)。なかでも光の干渉を利用したものは比較的高感度であるだけでなくセンサを計測対象に一体化することが容易なため,ヘルスモニタリングを目的 にする場合などにおいて実用化への期待が大きい方法の一つである。しかし,光ファイバセンサによるAE計測では従来の圧電セラミックスを用いたタイプのセ ンサでは考慮する必要がなかった新たな問題が発生する場合がある。
 ここでは,マッハ・ツェンダ干渉計型の光ファイバAEセンサの原理と,これを用いてAE源の位置標定を行う場合に注意しなければならないことについて述べる。

 

 

FBG(ファイバ・ブラッグ・グレーティング)光ファイバセンサの開発
    津田  浩 産業技術総合研究所 計測フロンティア研究部門  


Development of Fiber Bragg Grating Sensors for Structural Health Monitoring
Hiroshi TSUDA Research Institute of Instrumentation Frontier, National Institute of
Advanced Industrial Science & Technology (AIST)
キーワード 光ファイバセンサ,非破壊検査,超音波探傷試験,アコースティックエミッション,健全性評価


1. はじめに
 構造体の健全性評価に関する研究が近年盛んに行われている。これは老朽化した構造物をより長く利用したいという要望が一因である。またコンピュータシス テムが手近なものになり,従来は困難であった高度な計測・解析が可能になったことや光ファイバセンサを代表とする新しい多機能・高感度センサが価格面から 利用可能になってきたことも健全性評価に関する研究に拍車をかける要因になっている。光ファイバセンサは従来利用されてきた電気式センサと比較すると小 型・軽量,電磁波障害を受けないことや比較的容易に構造体内部に埋め込むことができるなどの利点を有し,将来の構造体健全性評価用センサとして期待されて いる。
 構造体健全性評価に光ファイバを利用する研究は約20年前から始まった1)。最初は光ファイバを構造体内部に埋め込み,その破断から損傷の有無を識別す る方式が提案された。しかし同方式では損傷検出感度を向上させることに限界があった。その後,構造体健全性評価の基本的なパラメータであるひずみを光ファ イバを用いて高精度に計測する研究へと移っていった。1990年代には干渉型光ファイバセンサを構造物に組み込み,ひずみを計測する研究が多く行われた。 近年,一本の光ファイバに複数のセンサを設けることができること(多重化可能),出力が波長変調されているため安定した計測が可能なことなどの特長を有す るファイバ・ブラッグ・グレーティング(FBG)が将来の構造体健全性評価用センサとして期待されている。FBGセンサはひずみ計測への適用から研究が始 まり,現在,超音波・AE計測への適用へと研究が拡がりつつある。
 本稿ではFBGセンサによる超音波・AE計測に関してこれまでに著者が行ってきた実験を主として紹介する。FBGセンサによる超音波計測,およびその損 傷検出への適用に関する実験をこれまで幾つか行っているが,AE計測までは至っていない。そこで本稿ではペンシル圧折による擬似AEの計測結果を紹介した い。

 

 

論文

回転磁界軌跡の形状が漏洩磁束に及ぼす影響について
   植竹 一蔵/長井  寿


Influence of Shape of Rotating Field Locus for Leakage Flux Ichizo UETAKE* and Kotobu NAGAI
             Abstract Magnetic flux leakage testing using a rotating field is effective in detecting any all-directional cracks on the surface of a steel plate. It is ideal for testing that the shape of the rotating field locus is a circle, because it can apply a magnetic field of the same amplitude to all-directional cracks. However, the shape of locus changes due to the setting error of the amplitude or the phase of the excitation current between two electromagnets that were arranged at right angles to each other. In the loci of rotating fields other than a circle, an effective magnetic field that acts on the crack has a different amplitude according to the scanning angle, i.e., the angle where the direction of the rotating field probe scanning intersects with the direction of the crack. The change of the effective magnetic field by deformation of the locus influences the leakage flux, and affects the evaluation of the depth of the all-directional cracks. It is necessary to clarify the relation between the shape of rotating field locus and the leakage flux in the establishment of quantitative magnetic flux leakage testing with the rotating field. The influence of the shape of rotating field locus was determined from the relation between the aspect ratio of this locus and the change range of leakage flux.



1. はじめに
 漏洩磁束探傷試験法は微小きずを高感度に検出し,しかもきず深さの定量的評価が可能な手法として知られる1),2)。また,本手法の励磁方法として回転 磁界を適用することにより,更に高精度化が期待できる3)。回転磁界は,直交配置したコイル4)や極間式磁化器5)を用いて交流励磁することにより発生さ せることができ,鋼板表面の全方向の割れを見落し無く検出する上で有効である。このときの回転磁界軌跡は,いずれの方向にも同じ大きさの磁界が生じている ことを示す円形であることが望ましい。しかし,直交配置したコイルや極間式磁化器の特性,励磁電流の位相や振幅の設定誤差等によって,理想的な円形の回転 磁界軌跡が発生しているとは限らない。もし円形の回転磁界軌跡であれば,割れ寸法の評価において,割れの方向性に特に注意を払わなくても同等の評価が可能 になる。ところが,円形以外の楕円状の回転磁界軌跡となっている場合,回転磁界プローブの走査方向と割れ方向とで作られる走査角度により,漏洩磁束の大き さが異なることが考えられる。このことは,回転磁界軌跡が円形から変形することによって,全方向の割れ寸法評価に誤差が伴うことになる6)。
 回転磁界軌跡の形状と走査角度の組み合わせによる漏洩磁束との関係は明らかでない。回転磁界を適用した定量的な漏洩磁束探傷試験法の確立においては,回 転磁界軌跡の形状が漏洩磁束に及ぼす影響を明らかにしておくことが必要である。ここでは,直交配置した二組の極間式磁化器を用いて,励磁電流の振幅と位相 差を変えて回転磁界軌跡の形状を変化させ,回転磁界プローブにより人工溝の漏洩磁束を測定した。その結果,各磁化器方向の表面磁界の振幅比が1のときを基 準として,それより振幅比の増減が大きくなるほど,そして位相差が90°を中心としてそこからの増減が大きくなるほど漏洩磁束変化の幅が大きくなり,溝深 さ評価への影響が大きくなることが明らかになった。

 

原稿受付:平成16年2月23日
 物質・材料研究機構(つくば市千現1-2-1)National Institute for Materials Science

 

一様渦電流プローブによる磁性体の渦流探傷と漏洩磁束探傷について
   星川  洋/小山  潔/三橋宗太郎

Eddy Current and Magnetic Flux Leakage Testing of Magnetic Material
by Uniform Eddy Current Probe
Hiroshi HOSHIKAWA*, Kiyoshi KOYAMA* and Sotaro MITSUHASHI*
Abstract



The authors have studied the application of a uniform eddy current probe to surface flaw testing of magnetic material. The probe consists of a large tangential exciting coil and a small circular detecting coil. The probe picks up flaws perpendicular to the exciting coil winding based on eddy current testing and those parallel to it based on magnetic flux leakage testing. The direction of flaws can be distinguished based on the signal phase because the phase by eddy current testing is different from that by magnetic flux leakage testing. Comparing the two types, the eddy current has higher sensitivity at higher test frequency and the magnetic flux at lower frequency. A uniform eddy current probe can induce magnetic flux without using a hefty exciting magnetic core and makes magnetic flux leakage testing much easier. The experimental results have shown that the flaw signal by uniform eddy current probe is much less decayed by lift-off than a conventional pancake coil probe. Thus the uniform eddy current probe is promising for surface flaw testing of magnetic material through anticorrosion painting.
Key Words Magnetic material, Surface testing,Eddy current testing,Magnetic flux leakage        testing,Uniform eddy current probe

原稿受付:平成16年3月29日
 埼玉工業大学大学院工学研究科(埼玉県大里郡岡部町普済寺1690)Graduate School of Engineering, Saitama Institute of Technology
 埼玉工業大学機械工学科(埼玉県大里郡岡部町普済寺1690)埼玉工業大学機械工学科(埼玉県大里郡岡部町普済寺1690)

 

ラム波を用いたGFRP貯槽の健全性評価
   二木  崇

ntegrity Evaluation of Glass-Fiber Reinforced Plastic Vessels
Business Education in an Inspection Company
Jun SUETSUGU Non-Destructive Inspection Co.,Ltd
High Velocity Impact Characteristics of Surface Hardening Treated Al5083-H131 Alloy
Do-yeon HWANG* and Akira SHIMAMOTO**
Abstract
Integrity evaluation of glass fiber reinforced plastic (GFRP) vessels is becoming critical important with the increase in aged vessels serviced in corrosive environments for long periods. We propose a new evaluation method utilizing the sheet velocities of S0 mode Lamb wave generated by lead breaking (Hsu-Neilsen source). We found a good correlation between the sheet velocity Ce and bending strength sb of GFRP members taken from aged vessels. Threshold Ce to diagnose the vessel’s integrity was determined as the half value of the bending strength of a new specimen. We evaluated the integrity of GFRP vessels in operation from their Ce and found that damaged vessels showed Ce lower than the threshold value. Key Words Fiber Reinforced Plastic Vessels,Integrity, Lamb Wave,Sheet Velocity, Residual       Strength



1. 緒言
 ガラス繊維強化プラスチック製耐食容器は,安価で耐食性を有することから,各種貯槽(以下,FRP貯槽)や反応槽として広く使用され1),2),既に30年以上の使用実績がある。
 しかしFRPは,貯蔵液体によって劣化し,強度が低下するという問題がある。劣化には,強酸・強アルカリによる樹脂の加水分解反応,酸化剤による酸化, ガラス繊維/樹脂界面間の剥離などが含まれる2),3),4)。FRP製貯槽は安全率が約10で充分な強度を持つように設計5)されているが,劣化が進行 すれば急激な破壊が生じる。Fig.1に当社で経験した破壊事故の写真を示す。また最近では当社外でも数例の事故6)が報告されている。当社では20年以 上使用したタンクを数百基以上有しており,その適切な管理・検査手法の確立が急務となっている。
 FRP貯槽の検査としては主に目視点検が実施されており,その判断基準も定められている7)。目視点検は重要な検査法で,著しいき裂や劣化が発生してい る場合は充分に判断できる。しかし表面損傷は少なくても,強度が大幅に低下している場合があるため,目視検査だけで重大な損傷を予測することには限界があ る。また貯蔵液体によっては,内表面が付着物で覆われていることもあり,目視点検が困難になることもある。
 目視検査以外の方法として,例えばFRP中に炭素繊維8)や光ファイバー9)を埋込んで劣化を推定する方法がある。この方法は比較的簡便であるが,既設 のFRP貯槽に対しては新たな層を追加積層しなければならないという問題があASME11)の規格として定められているが,時間や手間を要する上,試験装 置や試験費用も高額である。
 放射線や超音波(縦波)の透過や反射を用いる探傷法は古くから用いられている。縦波透過・反射法は航空機用FRP材の剥離検査方法として有効であること が報告12)されている。また,加藤ら3)や今川ら13)はFRP貯槽の表面から垂直に縦波を入射して測定した減衰率と変色層の深さに相関があることを報 告している。
 FRP貯槽は樹脂,厚さ,繊維,製造方法,樹脂含有率,積層構造などの仕様が貯槽ごとに異なり,その詳細はユーザーが知り得ない場合が多い。また貯槽用 のFRP材料は成形環境,作業員の経験年数などに起因する初期欠陥や材料特性のばらつきの影響も大きく,破壊強さのばらつき係数だけも1.45に達する 14)。

(a)
(a)

(b)
(b)

 

Fig.1  Examples of failed FRP vessels, (a) Steam drain tank (b) Culture medium tank

原稿受付:平成16年4月22日
 味の素株式会社 生産技術開発センター(川崎市川崎区鈴木町1-1)Technology and Engineering Center, Ajinomoto Co. Inc.

 

 

 

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