「非接触で超音波を測定したい」あるいは「探触子が使えない難計測場での弾性波の挙動を知りたい」。こ
のようなニーズに応える計測技術がレーザ超音波法です。レーザ超音波法はその名のとおりレーザを用いて
超音波を励起・検出する手法で,その高い潜在能力に対する各界からの大きな期待ゆえに,これまでに国内
外において基礎から応用まで幅広く研究開発がなされてきました。当協会では1996 年に「レーザ非破壊試
験研究会」が設置され,それ以来,レーザ超音波の基盤技術やその非破壊計測への応用に携わる研究者・技
術者の交流の場として当該研究会は継続的に発展しており,現在の「超音波による非接触センシング・先端
評価技術研究会」に引き継がれています。本誌においても,2000 年49 巻5 号および6 号に「レーザ超音波
の基礎と応用ⅠおよびⅡ」が連載され,その後,2002 年51 巻4 号に「レーザ超音波の新展開」,2008 年57
巻1 号および4 号に「最新のレーザ超音波技術 ⅠおよびⅡ」と度々特集号が刊行されています。
今月号では,本協会主催の「第3 回レーザ超音波と先進計測に関する国際会議」(3rd International
Symposium on Laser Ultrasonics and Advanced Sensing: LU2013,2013 年 6 月25 日~ 28 日,横浜)が成功裏
に終えたのを機に,その研究発表の中で注目されたレーザ超音波の基礎と応用に関する6 件のトピックスを
紹介することとしました。具体的には,レーザによる超音波発生過程の高時間分解能観察に関して理化学研
究所の田中氏に,レーザにより励起される超音波の周波数制御に関して京都大学の林氏に,GHz 帯域の表面
音響波伝搬の非破壊非接触二次元イメージングとその応用に関して北海道大学の松田氏に,材料加工プロセ
スの非接触AE モニタリングに関して東京大学の伊藤氏に,鋼薄板の熱間プロセスにおける非接触計測と材
質評価に関して新日鉄住金の永田氏に,さらに溶接ロータのインプロセス計測に関して東芝の三浦氏にそれ
ぞれ執筆をお願いしました。なお,LU2013 で発表されたその他の先進計測については本誌先月号でも紹介
しております。
レーザ超音波は,東北大学の山中一司教授が本誌先月号の巻頭言でご指摘されているように典型的な学際
的計測技術です。この度の国際会議(LU2013)の発表内容からもそのことを窺い知ることが出来ます。過去
3 回のレーザ超音波に関する国際会議(LU2008,LU2010,LU2013)を基に,レーザ超音波の基礎と応用に
関する最近のトレンドと,それを支える基礎理論と基盤・周辺技術を俯瞰したものを
図に示します。筆者の浅学による偏見が含まれることはご容赦いただくとして,レー
ザ超音波の裾野の広さと奥行きの深さの一端をご理解いただければと思います。非破
壊検査を横糸とする様々な専門分野の諸兄に,レーザ超音波の有用性とその克服すべ
き課題についてご関心をもっていただき,先進超音波計測の新たな展開に繋がれば望
外の喜びです。
最後に,本特集号の企画にあたってご協力いただいた執筆者の方々ならびに関係各
位に深く感謝申し上げます。
Time-resolved X-ray Diffraction Study of Laser-ultrasonic Generation
− Development of Bragg Coherent X-ray Diffraction using a Free Electron Laser and the Perspectives −
Institute of Physical and Chemical Research Yoshihito TANAKA
Hokkaido University Yoshinori NISHINO
Kyoto University Eiichiro MATSUBARA
キーワード レーザ超音波,格子歪み,X線回折,放射光,X線自由電子レーザ
1. はじめに
レーザ超音波計測では,パルスレーザを固体表面に照射して,高周波の弾性波を励起し,その伝搬中におこる欠陥などからの
散乱波を精密に計測する。我々は,この弾性波発生の基礎過程の解明を目的として,X線回折法を用いた原子スケールの運動
の可視化を試みている。超音波による原子間隔の変位,すなわち,格子の歪みは,微小で非常に速い動きをする。それ故,こ
れをX線回折で観測するためには,大強度X線や短パルスX線が必要となる。近年,高輝度X線光源として,放射光やX線自
由電子レーザ(XFEL)が利用できるようになった。国内には,兵庫県西播磨に位置する理化学研究所播磨キャンパスに第三世
代放射光施設とXFEL 施設があり(図1参照),それぞれ,1997 年,2012 年より利用研究が行われている。放射光蓄積リングや自
由電子レーザ用線形加速器では,電子がその加速機構によって固まり(バンチ)になっているため,放射光はパルス状で発生
し,そのパルス幅は,電子バンチの長さで決まっている。蓄積リングで発生する光のパルス幅は,ナノ秒から数十ピコ秒であ
り,ピコ秒程度まで調整可能である。XFEL などの線形加速器型の光源であれば,フェムト秒のパルス光を発生させることが
できる。これらのパルスX線を固体表面に照射することで,X線回折パターンのストロボ撮影を行うことができる。すなわち,
時々刻々と変化する原子配置をX線スナップショットで観測することができる。また,パルスの繰り返しレートが高い場合は,
疑似連続光源とみなすことができ,高速検出器で一連のX線回折強度変化を追うこともできる。これらの手法は,X線回折法
に時間分解測定法を適用したものであり,時間分解X線回折法といわれる1)。
本稿では,まず,第2 章で,加速器ベースの高輝度光源を用いた時間分解X線回折法とその装置の概要を示し,第3 章で,
ピコ秒の時間分解能でレーザ超音波の発生および伝搬中の格子歪みの観測を行った例を紹介する。我々は,この初期歪みにつ
いて,XFEL を用いたフェムト秒時間分解能での観測を試みている。第4 章で,その手法とねらいについて,第5 章で最近の
実験状況を紹介する。
Frequency Control of Laser Ultrasonics by Scanning High Repetition Pulse Laser
− Numerical Analysis with Coupled EFIT −
Kyoto University, Graduate school of Engineering Takahiro HAYASHI
キーワード レーザ超音波,高繰り返しパルスレーザ,連成 EFIT 法
1. はじめに
レーザ超音波法において,超音波の発生はパルスレーザの照射により容易に行うことができる。しかし超音波の受信は,
材料表面からの反射または散乱光を受光する必要があるため,屋外にある構造物などの材料表面が平滑でないような対象物,
または製造ラインのような大振幅の低周波振動が混在する場所においては容易ではない。そこで,著者らは屋外や製造ラ
インでの検査への適用を目指し,レーザ超音波走査法における損傷画像化手法を開発してきた1)−3)。
レーザ超音波走査法では,超音波の発生にはパルスレーザを用い,受信には材料表面に固定した超音波探触子を用いる
ことで,上述の問題点を解決し検査現場での適用性を向上させている1)−4)。また,超音波発生用のレーザ光をガルバノミ
ラーで走査し,受信波形の振幅分布を取得することで,薄板中の損傷画像が得られることを示した1)。さらに,受信探触
子を複数にすることで,損傷画像を鮮明にできることを示し,低周波数帯域を利用することで受信探触子を非接触空中超音
波センサに置き換えられることを示した(図1)3)。
しかし,受信センサの非接触化に伴い,信号レベルが非常に小さくなるため適用範囲が限定されるのが実情である。レーザ
超音波法におけるSN 比の改善と測定精度の向上を目的として,多くの研究者により種々の取り組みが行われている5)− 10)が,
そのほとんどは,特定の方向に伝搬するレイリー波やラム波を増大させるための技術である。そのため,図1 のような様々
な方向に配置されている探触子で受信されるすべての信号のSN 比向上を実現することは難しい。
本稿では,そのような課題を解決するために著者が提案した高繰り返しパルスレーザを用いたバースト波の励振手法11)に
ついて述べ,その効果について検討した数値計算の結果を示す。
Dynamic Material Property Measurement of Thin Steel Sheets
using Laser-based Ultrasonics
Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Yasuaki NAGATA, Hirohisa YAMADA
and Shouhei HASHIGUCHI
キーワード レーザ超音波,鋼,薄板,相変態,ポアソン比,応力
1. はじめに
レーザ超音波技術は,完全非接触で超音波の発生と検出が可能であることから,高温や高速移動などの理由によりセン
サの接触が困難な材料や製品の評価に利用することができる。従って,鉄鋼製造プロセスにおいては,製造時のオンライン
非破壊評価への有効な手段として期待が高い。
そこで著者らは,薄鋼板を対象に板波を送受信し,主に音速情報を測定し材質情報を得る事を目的に,薄鋼板の各種材
質計測技術の研究開発を進めてきたので,その成果について紹介する。具体的には,相変態率の熱間計測,ポアソン比の
熱間計測,応力計測の各技術について開発を試みたので,その概要について紹介する。
Non-contact Monitoring of the Materials Manufacturing Process in a Noisy
Environment by Laser AE Method
The University of Tokyo Kaita ITO and Manabu ENOKI
キーワード レーザ AE 法,連続計測,モニタリング,信号処理,プラズマ溶射
1. はじめに
先進的な構造材料は,例えば耐熱性などのある特性に関して既存材料より優れたものを実現すべく開発が進められているが,
近年はもはや単体で大幅な特性改善を実現することは困難となりつつあり,表面加工や複合材料化を併用することが一般化し
ている。しかし,そのための加工プロセスにともなう高温や高圧などの環境はプロセスの対象となる材料に大きな負担を及ぼし
てしまう可能性がある。また,プロセスの開発段階では対象の材料からプロセス中に多くの情報を得られる方がプロセス条件
の最適化などのためにも望ましい。したがって,これら2 つの理由からプロセスを非破壊モニタリングしたいという要求が生じて
くる。ここで用いられるNDE 手法は,材料内部における微視損傷の発生をin-situ に(その場で)検出できるものであることが
強く望まれる。しかし,最も一般的なNDE 手法である超音波探傷法やX 線探傷法は材料中の既存の微視損傷をex-situ に(後
から)発見する手法であり,損傷の位置情報は得られても時間情報は得られないため,プロセスモニタリングには利用し難い。
このin-situ なNDE として最もよく知られている手法の1つにアコースティック・エミッション(Acoustic Emission,AE)
法があり,材料・建築・土木・機械・電気・電子などの諸分野の研究開発・保守管理で広く用いられている。AE 法は,材料
内部における微視損傷の発生を,これにともなって解放されるエネルギーの一部である数十~数百kHz の弾性波(AE 波)に
よって検出するものである。一般的な計測装置では材料表面に圧電センサを取り付けてAE を検出しているが,製造中の材料
への圧電センサの直接取り付けは忌避される場合が多いこと,代表的な圧電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)は約
300℃のキュリー温度以上では使用できないことなどが,AE法を用いたプロセスモニタリングではしばしば問題となる。導波
棒や治具に圧電センサを取り付ければこれらの問題は一応回避できるが,センサから伸びるケーブルがプロセスの妨げになる
こと,AE 源からセンサまでのAE 波の伝搬経路が複雑になるため波形解析によって材料の破壊形態に関する情報を得ること
が難しくなることなどが,新たな問題として浮上してきてしまう。このため,圧電素子に代えてレーザ干渉計をセンサとして
用いる非接触のAE 計測法がレーザAE 法である。図1に圧電センサを用いた一般的なAE 計測法とレーザAE 法を比較する
模式図を示す。レーザ干渉計はレーザを反射できる表面(鏡面であることが望ましい)でありさえすれば1500℃の高温でも使
用でき,照射点における面外方向の振動を直接検出できる。
一方,レーザ干渉計の振動の検出感度の面では圧電素子よりも劣る。このため,高ノイズになりがちな材料製造時の加工プ
ロセスをモニタリングするためには,AE 計測装置がノイズに対処する高度な能力を備えていなければならない。しかし,プ
ロセスモニタリングでの使用を想定していない従来型のAE計測装置では,波形をAE 事象(Event)単位の結果としてしか
記録していない。この方法は低ノイズかつAE 事象の検出頻度が低い環境では十分有効だが,高ノイズないしAE 事象の検出
頻度が高い環境では機能しにくい。そこで,我々はAE波形を事象単位ではなく全計測時間に渡って連続的に記録する計測装
置Continuous Wave Memory(CWM)を開発した1)−3)。これによって,実測波形に含まれるノイズと有効成分についてその
周波数特性や強度の差を把握した上でノイズフィルタやAE事象検出のしきい値などを決定できるようになり,低感度のレー
ザ干渉計で高ノイズのプロセスモニタリングを行うというS/N比の低い環境でもAE 事象を検出しやすくなった。
本解説では,材料製造時の加工プロセスを研究開発する際のモニタリング技術として,非接触のレーザAE 法を用いな
がら高ノイズ環境でAE 事象を自動検出するための波形処理方法について説明するとともに,例として熱遮蔽コーティン
グ(Thermal Barrier Coating,TBC)のセラミックトップコートを溶射する際の割れ発生の検出について紹介する。なお,
CWM はレーザAE やプロセスモニタリングのための専用計測装置ではなく,通常の圧電センサを用いた計測や材料の力学
試験およびヘルスモニタリング用途にも使用できる。これらについては既報の通りである4)−6)。
Time-resolved Two-dimensional Optical Imaging of GHz Surface Acoustic
Waves and its Application
Hokkaido University Osamu MATSUDA and Oliver B. WRIGHT
キーワード 表面音響波,レーザ超音波,時間分解イメージング,時空間フーリエ変換,複素信号
1. はじめに
音響波は材料・構造物の物性や欠陥を調べることや,フィルタ,導波路,共振器などの音響デバイスを構成することなど
様々な分野で幅広く応用されている。近年ではフォノニック結晶やフォノニックメタマテリアルと呼ばれる構造を用いることに
より,材料の音響的性質そのものを人為的に制御することも広く行われている1)−6)。音響デバイスにこれらの物質群を用いる
ことで,その設計自由度はさらに広がる7)−9)。また,フォノニック結晶やフォノニックメタマテリアルを用いて通常の物質では起
こらない負屈折やスーパーレンズが実現されている10)− 13)。これらの様々な音響波の応用において,物質や構造中の音響波伝搬
についての基礎的知見を得ることは本質的に重要である。
MHz からGHz 周波数領域の音響波に対してこのような知見を得る方法の一つとして,パルスレーザを用いた過渡的回折格
子法が挙げられる14),15)。この方法では,短パルスレーザ光を試料上に回折格子形状に照射し,これによって生成される音響
波(波長が回折格子の間隔と等しくなる)の伝搬の様子を光学的方法により時間領域で観測する。回折格子間隔を変化させな
がら測定を繰り返すことで,試料の分散関係(波数(または波長)と振動数の関係)が得られる。分散関係からはさらに試料の弾
性定数や構造定数(薄膜構造の場合なら膜厚等)が得られる。
音響波伝搬の基礎的知見を得る別の方法としては,音響波の伝搬の様子を時間分解で直接イメージングする方法も考え
られる16)− 22)。特に光ポンププローブ法を用いた時間分解二次元表面弾性波イメージング法は,前述の過渡的回折格子法
よりも空間分解能が高く,異方性物質23)やフォノニック結晶24)− 27)の分散関係の直接測定等に成果を上げてきた。また
同様の手法はフォノニック結晶と通常物質界面における負屈折の観測にも成功している28)。
本稿では上述の時間分解二次元表面弾性波イメージング法の原理を概観し,その適用例として一次元フォノニック結晶
についての測定例を紹介する。さらにこれまでこのイメージング法には,生成検出できる音響波の周波数が,測定に用い
るパルス光源の繰り返し周波数の整数倍に限られるという制限があると考えられてきたが,本稿の後半ではこれを克服す
るための新しい手法について説明し,今後の展望を述べる。
Practical Industrial Applications of Laser-Ultrasonics for In-Process Inspection
of Welded Rotors
TOSHIBA Corporation Takahiro MIURA, Takeshi HOSHI, Setsu YAMAMOTO and Makoto OCHIAI
キーワード レーザ超音波法,インプロセス検査,溶接検査,開口合成法
1. はじめに
近年の溶接技術の進歩は目覚ましく,これまで一体鍛造や鋳造で製造されてきた厚肉の部材や複雑形状の部材を,小型の部
材を溶接することで製造する技術が確立されている1),2)。最近では,タービンロータを溶接で製造する技術が開発され,
調達コスト低減や製造工程短縮の観点から今後も重要な技術になると期待されている3)。溶接構造物は施工後の検査が必
須であり,表面検査としては浸透探傷試験(PT:PenetrantTesting),体積検査としては超音波探傷試験(UT:Ultrasonic
Testing)や放射線透過試験(RT:Radiographic Testing)が広く用いられている4)−6)。施工後の検査で欠陥が検出される
と再加工(切断,開先再形成)という後戻り工程が発生する。後戻り工程は溶接部が厚肉になるほど長期化する。
著者らは後戻り工程の発生を抑える方法として,図1に示すような溶接施工中に溶接部を体積検査するインプロセス
検査を提案している7)。インプロセス検査が実現すれば,溶接中に欠陥を検出した場合,施工を中断し,部分再加工を行
うことが可能となるため,後戻りを最小限に抑えることが可能となる。溶接施工中は対象が高温になるため,検査対象表
面に直接アクセスするPT や接触型UT,遮蔽環境が必要になるRT の適用には課題がある。そこで,非接触で超音波を
送受信することができるレーザ超音波探傷法(LUT:Laser-Ultrasonic Testing)に着目している8)。LUT の表面波を用い
た表面検査技術はすでに開発されており,主に原子力発電プラント構造物等で適用実績を上げてきた9),10)。体積検査技術
についてもTOFD(Time of Flight Diffraction)や開口合成処理と組み合わせた手法が報告されている11)− 13)。またLUT の
非接触性を高温対応に生かした熱間圧延工の板厚等のモニタリング技術も開発されている14)。
著者らは,溶接ロータのインプロセス検査を想定し,肉厚150 mm 以上,施工中温度200℃以上となる溶接部に発生する,
φ 1.6 mm 以上の溶接欠陥を施工中に検出することを目的とし開発を進めており,以前の報告7)では,施工している溶接パ
スの直下に発生した欠陥を検出することが困難で,溶接金属表層から溶接欠陥までの深さがある程度必要であった。これ
は,狭開先で厚肉な構造物を溶接する場合,ロータ表層面からの検査では超音波が伝搬されない領域が発生することによ
るもので,溶接開始部である深い位置であるほど検査が困難になる。
インプロセス検査においては,溶接欠陥検出までの層数が少ないほど補修への影響が小さく,溶接直下の欠陥の早期検
出は重要である。そこで,溶接欠陥の早期検出を実現するために,レーザによる超音波励起位置をロータ表面から溶接ビー
ド上に変更し,同配置における開口合成処理を行うシステムに改良した。本稿ではそれらのシステムについて解説し,溶
接深さに対する早期検出性の向上結果に関して報告する。